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原子間力顕微鏡によるナノ応力分布とナノ導電性の可視化

梁 暁斌

東京工業大学

 この研究では、原子間力顕微鏡(AFM)をベースにしたナノ触診AFM技術に伸長装置や圧縮装置を導入することで、試料表面のナノ応力分布を実空間で可視化できた。これにより、材料の微細なメカニカル特性と変形挙動を詳細に解析することが可能となり、特にゴムやエラストマーなどの高分子材料の特性理解において重要な進展がある。さらに、導電性AFMを組み合わせて、変形に伴うフィラーネットワークのナノ空間構造の評価手法を確立した。これにより、フィラー充填ゴムの強化メカニズムや応力伝達の挙動を明らかにすることができ、ナノ材料のメカニカル特性と電気特性の相関を解明し、次世代の材料開発に貢献することを目指す。